足かせになっているのは
過去の成功体験である。「経営革新が必要だ」と言っておきながら、相変わらず従来と何ら変わらない事業展開を続けている企業が多い。どうしても過去の成功体験が捨てられない。これは今までの自分の仕事を否定されているといったネガティブな思考に陥っているからなのかもしれない。
「どうしてもこの部分は外せない。これがわが社の存在意義なんだ」
と言って譲らないこの道30年のベテラン管理者。これまで、SWOT分析を行い、現在の強みと弱み、そして機会、脅威を洗い出し、今後の方向性を導き出した。それからポジショニングマップを作成し、当社と競合他社の現在の位置づけを明確にしていき、目指す方向性の確認を行った。
このようなプロセスを踏み、当社の新しいミッションとビジョンができあった。これから取り組むべきことが明確になったのだ。そうなると当然、捨てるべき(力を入れない)分野も明確になる。先の管理者はそのリストラクチャリングの対象分野の管理者でもあったのだ。
自分の今までの仕事を否定されている、しかも今後自分の仕事がなくなるかもしれないと自己防衛の心理が働き、先の発言につながったのだと思う。
経営革新を行うということは、今までの成功体験を一度忘れて、ゼロベースで再度積み上げていく作業になる。柱となるミッションとビジョンが明確になれば、当然それに照らし合わせて、やるべきこととやらないことを決めていく。中小企業は経営資源が限られているので、あれもこれもと手を出していては資源が分散され、結局どれも中途半端な取り組みしかできず、成果をあげることは難しい。
このことは皆さん理解されるのだが、いざ自分がリストラクチャリングの対象となると動揺してしまう。自分は切られるのではないかと怯えてしまう。これはリストラ=首切りのイメージがあるからだ。リストラクチャリングは、事業を再構築することなので首切りとは違う。
ビジョンに向かって戦略が決まれば、その戦略を遂行しやすいように組織を再編する必要がある。その管理者の方にもやってほしい仕事があるはず。そこでは今までの経験とノウハウを活かしていくこともできるはずだ。
この会社では、これからビジョンに向けた目標を数値化し、バランススコアカードのフレームワークを使って戦略を構築していく。バランススコアカードについてはまた後ほど。
昨日、気の合う仲間と一杯やってきました。先日行った健康診断の結果、生活習慣を少し改善しなくてはいけないので、お酒と脂っこい食事はなるべく避けようと思っていたのですが・・・。結局ラーメンまで食べてしまいました(^^;
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